EarFun Free Pro 3のレビューをお届けします。
EarFun Free Pro 3は、2023年の10月に発売された低価格な完全ワイヤレスイヤホン。ハイレゾ相当の音質やノイズキャンセリングを利用できる点が特徴です。
本記事では、EarFun Free Pro 3を使ってみて音質やノイズキャンセリングの性能、バッテリー持ちなどの使い勝手をレビューしていきます。
EarFun Free Pro 3とは?特徴を解説
EarFun Free Pro 3の概要について簡単に解説しておきます。
EarFun Free Pro 3は、EarFunから10月30日に発売された完全ワイヤレスイヤホンであり、名称からもわかるようにEarFun Free Pro 2の後継機にあたるイヤホンでもあります。
- 1万円を切る低価格
- 完全ワイヤレスイヤホンのなかでも群を抜いてコンパクトなケース
- 強力なノイズキャンセリング
- ハイレゾ対応(aptX Adaptive)
主な特徴は上記の通りで、簡単にまとめると「めちゃめちゃコスパのよい完全ワイヤレスイヤホン」といったところです。
パッケージと付属品
EarFun Free Pro 3のパッケージはこちら。
付属品はイヤホン本体のほか、
- USB Type-C to Type-Aケーブル
- イヤーピース5サイズ(XS / S / M / L / XL)
- イヤーフック3サイズ(S / M / L)
- ユーザーマニュアル
- サポートの案内カード
- 清掃ガイド
- 清掃用綿棒
でした。
EarFun Free Pro 3のレビュー
ここからは、EarFun Free Pro 3の実機を使ってより詳細にレビューしていきます。
レビューする項目は、主に以下の5点です。
- 音質
- ノイズキャンセリングと外音取り込み
- 操作性
- アプリの使い勝手
- バッテリー持続時間
音質
Free Pro 3は、aptX Adaptive / LC3 / SBC / AACの4種類のコーデックに対応しています。
ハイレゾ認証も取得しているので、aptX Adaptiveをサポートする一部のAndroidスマホとペアリングすればハイレゾ相当(96kHz/24bit)の音質で音楽を楽しめます。
もちろん、AACにも対応しているのでiPhone・iPadでも高音質を体験可能。OSを問わずにハイレベルな音を再生できる点が大きな強みとなっています。
実際にFree Pro 3でAmazon Music UnlimitedのUltra HD音質の曲を再生してみたところ、音質はやや中高音域の主張が強い華やかな雰囲気でした。
高音強調といっても刺さるようなタイプではなく、明るくハツラツとしたイメージ。ボーカルもしっかりと手前に感じられるので全体的なバランスがよく、ロックやポップスなど幅広いジャンルの音楽を楽しく聴けるイヤホンだと思います。
なお、スマホに「Earfun Audio」アプリをインストールすればイコライザーの調節が可能です。複数のプリセットから1つを選んで適用できるほか、手動でカスタマイズもできます。
ノイズキャンセリングと外音取り込み
EarFunの公式サイトによると、Free Pro 3は最大で43dBのノイズを低減できるとのことでした。
屋外でノイズキャンセリングを有効化してみると、電車の走行音はかなり遠くなり車のロードノイズも十分に軽減されます。
自宅では、エアコンやパソコンのファン、除湿機の運転音などもほぼ気にならないレベルまでしっかりと打ち消してくれました。
一方、人の話し声についてはやや効果が薄く、カフェで使用してみたところ隣の席の会話は普通に聞き取れてしまいました。また、キーボードをタイピングするときのカチャカチャといった高い音もあまり打ち消せていなかった印象です。
アプリを使用すると、ノイズキャンセリングの効果を最適化する「耳適応」という機能も利用できます。一応試してみましたが、正直言ってハッキリとした違いは感じませんでした。
外音取り込み機能も十分に優秀で、音が割れたり響いたりといった不自然な点はほぼありません。自然な音声が耳に伝わるので、Free Pro 3を耳に装着したまま問題なく人と会話ができました。
操作性
EarFun Free Pro 3は、タッチ操作にも対応しています。
タップを認識する精度は高く、直感的かつスムーズにコントロールできました。対応している操作はタップ・ダブルタップ・トリプルタップ・長押しの4種類で、アプリによるカスタマイズにも対応しています。
タップ・ダブルタップに割り当てられる機能とトリプルタップ・長押しに割り当てできる機能は微妙に異なるので、以下の表にまとめておきます。
タップ・ダブルタップに割り当てできる機能 | トリプルタップ・長押しに割り当てできる機能 |
---|---|
音量を上げる | 音量を上げる |
音量を下げる | 音量を下げる |
前の曲 | 前の曲 |
次の曲 | 次の曲 |
音声アシスタント | 音声アシスタント |
再生 / 一時停止 | 再生 / 一時停止 |
ノイズキャンセルモードの切り替え | ノイズキャンセルモードの切り替え |
無効 | 無効 |
– | ゲームモード |
なお、各操作は左右のイヤホン別々に設定可能です。
そのため、カスタマイズの自由度はかなり高くさまざまな機能を使い分けたい方にはピッタリだと言えます。
アプリの使い勝手
ここまで何度から触れてきた「Earfun Audio」アプリについて、もう少し詳しく紹介していきます。アプリは、iOS・Androidの両方で配信されており、以下からインストールできます。
- iPhone向け:App Store
- Android向け:Google Play
アプリを起動するとログインボタンが表示されるので、アカウントがある場合または作成したい場合はボタンをタップ。ログインは必須ではないので、キャンセルボタンをタップすればアカウント無しでも使用できます。
本アプリで利用できる機能は、
- イコライザーの調節
- タッチ操作のカスタマイズ
- ゲームモードのオン・オフ
- マルチポイント接続
- バッテリー残量の確認
など。
イコライザーやタッチ操作については既にレビューしているので、マルチポイントについて簡単に紹介します。
マルチポイントは、アプリ起動後の設定画面から「デュアルデバイス接続」に進むと利用できる機能で、Free Pro 3を2台のデバイスと接続可能です。
同時に2台の機器と接続できるので、タブレットで動画を見ながらスマホの着信にシームレスに応答するといった使い方ができます。
実際に試してみたところ、Free Pro 3を2台のスマホと接続することはできたものの接続が途切れやすく、やや不安定な印象も受けました。
個人的にはあまり使用しない機能なので気になりませんが、マルチポイントを重視する方は注意が必要です。
バッテリー持続時間
EarFun Free Pro 3の電池持ちは、スペック上ではノイズキャンセリングオフで7.5時間、ノイズキャンセリングオンだと6時間と記載されています。
実際にフル充電の状態からバッテリーが切れるまでの時間を測定してみた結果が以下になります。
ノイズキャンセリングオンのバッテリー持ち | ノイズキャンセリングオフのバッテリー持ち |
---|---|
6時間 | 8時間 |
ノイズキャンセリングを使用する場合はスペック通り、使用しない場合はスペックよりもわずかに長持ちでした。
ちなみに、充電方法はUSB Type-Cケーブルとワイヤレス充電の2通りに対応。1万円を切る低価格な完全ワイヤレスイヤホンでワイヤレス充電までサポートされているのは非常にありがたいと感じます。
EarFun Free Pro 3はどんな人におすすめか?
最後に、EarFun Free Pro 3はどんな人におすすめか?という点について解説します。
EarFun Free Pro 3はどんな人におすすめか?答えはズバリ、「1万円以下で多機能な完全ワイヤレスイヤホンを探している人」です。
EarFun Free Pro 3は、多くの完全ワイヤレスイヤホンに備わっている要素を広く取り入れながら1万円を切っている点が最大の魅力。
個々のクオリティを見ると当然より優れたモデルはありますが、「アンダー1万円程度でそこそこなヤツある?」という需要にはピッタリとハマる完全ワイヤレスイヤホンです。